みゃーけさんのブログ  2021.06.07 お題目「南無 脱炭素」についての一考

昨年10月26日に菅首相が所信表明で「2050年に温室効果ガスゼロをめざす」と宣言してから半年後に、日本国中の企業で「脱炭素」が合言葉になった。日経新聞を開くと大小の「脱炭素」の文字があちこちに出現する。経団連の十倉新会長もカーボンニュートラルの行動計画に意欲を示したのをはじめ、あちこちの大企業が右往左往している姿が目に浮かぶ。まるで脱炭素教のお題目「南無 脱炭素」である。

当社は2016年創立以来ずうっと「木粉複合プラのカーボンニュートラル」を念仏のように唱えてきたが、一般企業でこの言葉が出てくることはほぼ見かけなかった。私達の無力感が身に沁み、一方で日本人の世界の動きに対する感度の鈍さを思い知った。本当にこれから日本企業の対応は変わるのか、一過性のビジネスワードになるのか気がかりである。

ころころと対応が変わることは世の常ではあるものの、長い間のCO2の議論が二転三転してきたのをご存知だろうか。1972年にローマクラブが「成長の限界」で世界の人口爆発と食料不足で警鐘を鳴らし、確か当時は真反対の地球の寒冷化が叫ばれており、公害問題が大きな社会問題でCO2は蚊帳の外だった。2000年代になってIPCC(気候変動に関する政府間パネル)が、地球温暖化の原因がCO2をはじめとする温暖化ガスが原因であるといい、2015年にパリ協定が話し合われ削減という国際的な動きに発展した。地球温暖化の原因のひとつがCO2であることは間違っていないと信じているが、CO2が果たして主な原因なのかは全員一致の見解ではない。

地球の温度は100年単位、1000年単位でみると大きく変動している。縄文時代には縄文海進といわれ、寒冷化により関東平野は群馬県あたりまで海であったことが知られているし、江戸時代初頭でもずいぶんと海岸線は今より上昇していて、関東平野は湿地帯でどうしようもない土地だった。徳川家康が利根川本流を北側につなげて干拓して今の江戸の町を作ったそうだ。つまり現代は長い地球の動きから見ると、寒冷期にあるものの急激に気温が上昇しているという理解である。気温の急激な上昇の原因については、太陽の黒点拡大とか火山噴煙による原因が有力視されるものの、CO2濃度が400PPMを超えていることから、これも一つの有力な原因という見方が正しいのだと思う。太陽や火山は人間がコントロールできないが、CO2削減は努力ができる。ここ100年で人間がCO2を増やしたのは事実であるからだ。

ただIPCCのセクハラノーベル授賞者のパチャウリ議長の言うことを真に受けることは癪に障る。CO2排出権取引による先進国から途上国への資金の流れと炭素税導入だけが最後の手段というお金の臭いがプンプンする帰結なら、全く情けない次第である。

ここからが日本産業の底力を発揮すべき時である。なにせ世界の先進国で2050年に温暖化ガスを実質ゼロにしようという心意気はよいが、どこの国のリーダーもまだ正解を持っていないし、その頃みんなこの世の人ではなくなっている。つまり言ったもの勝ちのことなのだ。中国だけは2060年実質ゼロといい、高みの見物なのは4000年の歴史経験のなせる業か。

日本の若者が主体的にやる気を示して挑戦することを願うし、中年以上の日本人は冷めた目で見ないで応援せねばなるまい。もちろん中高年も挑戦に参加して良いし、私も何かできることを死ぬまで挑戦したいと思っている。

2021年6月 三宅 仁

 

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