みゃーけさんのブログ  2019.01.01 あらためて「気候変動CO2」問題を考えてみた

「地球の気候変動」を抑えるために2015年パリ協定が、温暖化ガスである二酸化炭素CO2の排出抑制の目的で定められた。昨年2018年にはポーランドCOP24で具体策が協議されたが、先進国と発展途上国の間で意見が大きく食い違い、会期延長の末やっと声明が出された。
そもそも地球の気温上昇を産業革命前の2℃に抑えなくっちゃという、2℃の根拠を恥ずかしながら私は答えられなかった。答えは、2007年の欧州委員会で「気候変動によって不可逆的な結果をもたらせないようにする」のが、2℃ということらしい。つまり動植物生態系への影響が元に戻らず悪化の一途をたどる限度の「しきい値」が2℃ということらしい。なんでも過去50万年の間に5回ほどの周期で±4℃ぐらいに触れているらしく、今現在が上限に近い領域にあるため、CO2などの温暖化ガスが残りの上限猶予の2℃を通り越してしまうとあっという間に5℃くらい温度上昇するらしい。つまり恐竜時代の気温になるということなので、今の人間はこのままでは生存できない可能性が大きいとのこと。
一方、トランプ大統領はともかく学者の中には、CO2が増えれば農作物収穫量は増えるし、人間にとっていいこともあるのだから、とにかく温暖化は環境科学者の妄想だという人もいる。おそらくそう信じたければ好きなだけ信じればよいのだが、数十年後の地球温暖化による最悪の影響の可能性を少しでも防ぎたいのなら、信じる信じないを問わずCO2排出削減の方策を考えるだけでもバチは当たらないと思う。
私自身はノーベル賞について藪にらみの意見を持っているものの、最近私は2018年ノーベル経済学賞を受賞したW・ノードソン博士の著書「気候カジノ、経済界からみた地球温暖化問題の最適解」をながめた(じっくりとは読んでいない、あしからず)。ユーモアを交えて明快に書いてあるのだが、結論としてエネルギーからのCO2発生抑制には経済的ペナルティが必要で、キャップアンドトレード(上限量の取決めと取引)とカーボンプライシング(炭素税など)が有効とのこと。炭素税としてCO2、1トン当たり25ドル(約3,000円)の課税をすれば、皆本気でCO2削減に乗り出すはずという。税収は財政赤字の補填でなくもちろん環境対策に充てると思うのだが明確には書いていなかった。

2019年1月 三宅 仁

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