みゃーけさんのブログ  2020.07.01 極北の「永久凍土」は「永久」ではなくなった

日本が中東や東南アジアから多く輸入している天然ガス、最近はアメリカのシェールガスの輸入も増えていますが、発電用燃料としてかなり使われています。この成分はメタンガスです。メタンガスは日本にもあります。例えば新潟県の北部沿岸や北海道の勇払、千葉県の中部や東京湾岸にもあります。私は新潟県胎内市の黒川石油公園の野原で、沁み出たガスが普通にチョロチョロ燃えているのを見てびっくりしたことがあります。
結構身近にあるメタンガスですが、地球温暖化の原因ガスでもあり、温暖化効果は二酸化炭素の25倍とか29倍とか言われています。現在空気中にはメタンガスは約2ppm含まれていますから二酸化炭素に換算するとざっと50~60ppmに相当します。二酸化炭素は現在400ppmを超えましたが、メタンガスも温暖化ガスとして全く無視できなくなっています。
このメタンガスが今後急激に増えそうだというバッドニュースです。今年6月にシベリアで気温が38℃を記録したそうです。シベリアというとタイガやツンドラが限りなく広がる極寒の地域で永久凍土が何mかの厚さで地表を覆っていると学校で習いました。この「永久凍土」が全く「永久」ではなくなり、融けてただの水になってしまう現象がシベリアやカナダ・アラスカで見られるようになりました。その結果、直径800mの大クレーターがいくつも出現したという報道がありました。行って見てみたい気もしますが、これで何が起きるかが大問題です。今まで凍土で塞がれていたメタンガスが一気に大気に放出されています。つまり温暖化が温暖化をさらに誘発するという悪循環に陥ってきたのです。
これだけではありません、何万年か前のマンモスの赤ちゃんが冷凍状態で発掘されたとかニュースになりますが、凍土融解に伴って人類が遭遇したことのない細菌やウイルスも続々と発見されるだろうというのです。第二の新型コロナはもうたくさんですよね。このほかにも有害金属である水銀が地層のなかから沁み出すこともあるそうで、考えてみると身の毛のよだつ恐ろしい状況になりつつあるわけです。
何がこの原因なのか、やはり19世紀以来、人間が化石燃料を大量に燃やして二酸化炭素を増やしたことが地球温暖化を引き起こしたと考えるのが普通でしょう。ヨーロッパ諸国が2050年までに新たなCO2排出をゼロにしようという現在の取組みは正しいといわざるを得ませんし、日本も今後はこれに同調して本気で取り組むことが、今を生きる人類が子孫に残せる行いなのです。
私達は化石エネルギーやプラスチックの恩恵を受けて、現在たいへん潤った生活をしていますが、コロナ後の世界では一人ひとりが、大気や海洋や植物環境を再度思い直す必要に迫られています。極北の極寒の空いっぱいのオーロラは死ぬまでに見てみたいのですが、Tシャツでオーロラを見ても様になりませんよね。

 

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